「日本型食生活」とは?

季節の恵みをいたただく

洋風化した現代の日本人の食生活では、まず米の消費量が減りました。肉が主菜となると、ボリュームがあるのでごはんの量が減ります。肉に添えるサラダもマヨネーズやドレッシングを使い、炒めものやフライなど油脂量の摂取が増えました。


またスーパーには、季節を問わず夏のトマトやきゅうり、なすなどが売られていますが、旬のものを食べるか食べないかは、実は健康に大きく関わる問題です。昔から「春は、苦味を食す」と言われ、山菜などの苦味が春の暖かさでのぼせる体を調節してくれるのです。また夏野菜は、水分が多く体を冷やす働きがあります。秋からは少しずつ脂ののった魚、脂肪の多い栗などを食べることで冬の寒さに耐える脂肪を貯え、冬の根野菜は体をあたためる作用があります。

このように、日本人には、四季の風土にあった、食べ物が自然から恵みとして与えられていたのです。ですから、旬のもの、さらに自分が暮らしている地域・風土の食べ物が一番体にふさわしい(身土不二)、と言われるのです。

穀類と野菜、海草をしっかりとりましょう。

「伝統的な日本型の食生活」で食べられていたものは、穀類、豆類、旬の魚介類や野菜類で脂肪率の低いものばかりです。具体的な食べ方としては、米5:野菜・海草3〜4:魚・動物性タンパク質1〜2という比率で献立を考えるとよいでしょう。

今の食事を、だいたいご飯を2倍、野菜を2倍、動物性タンパク質(肉・魚)を半分に加減すると意識してみてください。日本人には動物性タンパク質は、魚介類でとるのをすすめている人もいますが、リスクを分散するためにも、またお肉にはお肉の良さもあるので、絶対お肉は食べないとか決めるのではなく、私は、お肉は量を控えめにし野菜をたっぷり添えて食べればよいのではないかと思います。また、油脂の使用量を控えるように心がけましょう。

若い主婦層にはなじみのない海草や乾物は、ぜひ見直したい食品です。ひじきなどの海草、乾物の切り干しダイコン、干しえびなどは、カルシウムを初めとするミネラルや、食物繊維の宝庫です。牛乳を飲む歴史の短い日本人の中には消化酵素がなくアレルギーをおこす人がいますし、カルシウムは100g中100mgしか含まれません。ひじきは100g1400mg、こんぶは420mg(つくだ煮)もカルシウムを含みます。ただし、牛乳は吸収率がよいのが優れている点です。

また未精製の食品たとえば玄米、砂糖、塩なども、ミネラルやビタミン、食物繊維などの栄養素を含んでおり、味わい深いものです。私は、玄米を食べはじめたら、便秘が解消し、おいしくって止められません。ただし、よく噛まないと、おなかをこわし、結局栄養をとれないことにもなります。どんなものにも、メリット・デメリットの両面があるのではないでしょうか。

一番大切なことは、自分のカラダの声をきくこと。情報をうのみにして、なんでもかんでも取り入れるのではなく、自分のカラダにあうのかどうか、相談する。ここが一番大切で、フードファディズムに陥りやすいところだと思います。

食べ物には、よい食べ物も悪い食べ物もありません。人間の勝手な価値基準で、そんなレッテルを張るのは、不遜なことだと思います。私たちは、他者の命をいただいて命をつないでいる。だから感謝して、無駄なく大切にいただかねばならないのだと思います。

素食実践のポイントも見てね。

参考文献/粗食のすすめ(幕内秀夫著・東洋経済新報社)

生命の鎖(丸元淑生著・飛鳥新社)

       何を食べるべきか(丸元淑生著・講談社+α文庫)

   身土不二を考える(島田彰夫著・無明舎)

        食と健康を地理からみると(島田彰夫著・人間選書)

   41歳寿命説(西丸震哉著・情報センター)

オールアバウト 食と健康