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バターとマーガリン、選ぶのはどっち?(2003.6.9)

私が小学生の頃、ある日突然家でバターを使わなくなり、マーガリンを使うようになりました。当時、植物性油から作るマーガリンは、コレステロールが低く健康によい!とPRされていたからです。

私が結婚した時、「バターとマーガリン、どっちを選ぶ?」と考え直しました。だって、マーガリンの表示を見ると、ビタミンCや安定剤など添加物がたくさん書かれていました。バターの表示は、牛乳と塩、といういたってシンプルなものでした。

カロリーはどちらも同じ。添加物の多いマーガリンは化学的に合成されたもので、その安全性はどうなのか?と疑問が湧いて来ました。それならコレステロールが高くても、質のよいバター少量使う方がよいのではないかと考えたのです。

そんな私の判断があたっていたことが、最近わかってきたのです。

マーガリンは、大豆などの植物油に水素を添加してバターのような風味に調整した脂肪酸です。この脂肪酸とは“トランス型脂肪酸”と呼ばれ、自然界にはない脂肪酸の1種です。水素添加した植物油はマーガリン、ショートニング、などでクッキーやケーキなどに使用され、食品加工産業には欠かせません。

このトランス型脂肪酸が、動脈硬化など生活習慣病の原因になるのではないかという議論が海外で展開され、今注目を集めていいます。2000年厚生省が発行した「第次改訂 日本人の栄養所要量 食事摂取基準編」には「トランス脂肪酸の摂取量が増えると、血漿コレステロール濃度が上昇、HDL-コレステロールの濃度の低下など、動脈硬化症の危険性が増加すると報告されている」とわずかですが明記されています。

欧米諸国ではすでに、トランス型の脂肪酸を含む食用油の一部は販売禁止になり、トランス型の脂肪酸を含まないマーガリンが、「トランス・ファット・フリー」と表示されて販売されています。その基準を適用すれば、わが国のマーガリンのほとんどが販売禁止になるそうです。こわいですね。

トランス型脂肪酸の安全性については、日本でもやっと実験が行われるようになりましたが、まだ大きく取り上げられていません。日本の行政は、なんでも後手後手ですからね。脂肪酸の安全性に関する是非はともかく、私は、できるだけシンプルで伝統的な食品を選べば間違いないと思っています。