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狂牛病騒ぎ-消費者に責任はないの?(20001.12.10)

先日、送られてきたある市民団体の通信に、酪農家の方による「生産現場から見た狂牛病」という私見が掲載されていました。その方は、牧草だけを飼料として与え、安全な牛肉を提供されてきました。しかし、日本の酪農や農業を守るために、あえて消費者にも苦言を呈されたのだと思います。

簡単にまとめると、まず狂牛病問題が生まれた原因として、雪印牛乳の事件にふれながら、「消費者が安いものを求める状況」が、安い飼料で効率をあげる飼育方法がとられる原因となっていたことをあげられています。

以前は、乳脂肪が3.2%以上であれば牛乳として販売されましたが、味を高めるため3.5%になりました。牛は、体重の1割程度の草を食べます。でも、草を食べると水分が多くなり、乳脂肪が落ちる。だから、乳脂肪率を高めるために、輸入の飼料を与え、コストを下げようと肉骨粉が使われるようになったのだとか。一番安く動物性タンパク質が多く含まれているのが、鶏のえさで、これを牛の飼料に混ぜて、経済効率を上げていたのが現状ではないか、ということです。

日本の安全な畜産を守るためには、安い食べ物を目指すばかりではなく、消費者もある程度の負担をしないと守られない時代になっている。こういう食べ物を作って来た責任は、生産者にもあるが、消費者も安さを優先してきた責任があるのだと結ばれています。

前のトピックスにも、私は、牛肉が多少値段が上がってもいいと書きました。少し乱暴な書き方をあえてすれば、きちんと生産者が誇りをもって育て、おいしい牛肉であれば。それに見合った料金は支払いましょう。ただ、私が子どもの頃のように、高級な食べ物になる。それでいいと思うのです。消費者は、安ければ、食べ過ぎる。食べ過ぎると病気になる。生産者は、安ければ価格競争になり、狂牛病の繰り返し。高級になり、生産者を支えつつ、食べる量が減れば、カラダにもよいと思うのです。そのバランスは問題ですけど。

この問題は、いつか豚肉や鶏肉、養殖魚などにもひろがるでしょう。それまでに私たち消費者も、安さだけを追求するのではなく、進歩していたいもの。私たちのカラダは、環境につながり、環境は、生産地とつながっています。