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キレル子どもと食事の関係(2002.5.13)

最近の子どもは、すぐムカムカ腹をたてキレル、とよく言われます。その原因には、家庭・学校などでのストレス、家庭でのしつけができていないなどがあると思うのですが、最近では食事との関係もとりあげられています。

 1980年代の初めから子どもの問題行動と食生活の関連性を調べてきた、福山市立女子短期大学教授の鈴木雅子氏(栄養学)。『その食事ではキレる子になる』(河出書房新社)や「キレない子に育てる諸グしメニュー」という本の中で、手軽で便利な加工食品中心の食事による“現代型栄養失調”が、子どもの粗暴な行動に結びついているという事実を、データをもとに実証しています。

 食事と心の関係をテーマに、福山市、尾道市の中学生約1200人に行った調査によると、

食事内容が悪いグループの子(女子)ほど、

  • 「腹が立つ」100%、
  • 「イライラする」97・9%
  • 「学校に行くのがイヤ」91・5%、
  • 「すぐにカッとする」66%              

という結果で、男子も同じ傾向を示しています。 また、さらにこうした心の不安定さが、いじめという行為に結びついていることもわかりました。

食が満たされていない子どもの共通点、

・食事内容がスナック化
・偏食が多い
・食品摂取の幅が狭い
・食事時間の感覚がない
・家族と対話しながらという食べ方をしない

朝食を食べず、インスタント食品やスナック菓子を清涼飲料水で流しこんで、空腹を満たしている子どもが多いそうです。

こうした食事では、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足し、糖質や脂質の取りすぎになります。また朝食を抜いたりすることで、脳のエネルギーとなるブドウ糖が欠乏し、さらにビタミンやミネラルが不足するので、脳が栄養失調状態になります。さらに、糖質をとり過ぎると、満腹感を得るのできちんと食事を食べられなくなります。糖分の摂取が多いと、代謝するためにビタミンB1が足りなくなり、カラダがだるくなります。またスナック菓子やインスタント食品ばかり食べると、リンの摂取が増えてカルシウムが不足しがちになります。

こういう悪循環に陥ることで、自分の感情をコントロールできなくなるのです。しかも親の方も、食事が感情と結びついているとは思えないので危機感がないし・・・。いじめとか、ストレスとか、しつけとか、目に見えることは注目されがちですが、そのもう一つ後ろにある目にみえないものはわかりにくい。キレル要因は何なのか?  食べ物も心の部分も、目に見えないものほど恐さは大きいですね。