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水不足の危機が迫る?(2003.7.21)

日本は、四方が海に囲まれ、山も多いので、砂漠地帯の国々と違って、水不足に対する危機感は薄いと思うのです。私は、3世帯同居の家で育ちましたので、小さい時から「水は、自分だけのものではない。全ての人の天の恵みだからに大切に使いなさい」と厳しく言われました。ですから、水を出しっ放しで野菜を切ったりする人を見ると、ハラハラするんです。そんな私でも、日本の自給率が低いので、水不足より食糧不足の方がもっと危機的かなと思っていました。

その食糧の自給率の低さが水の問題に大きくかかわっているのです。

例えば日本は食糧の自給率が低いため、大量の食べ物を輸入しています。そうすると、目に見えないけれど、輸入する食べ物(工業製品等も)には、大量の水を使って作られているため、大量の水を輸入していることになるのです。これらはバーチチャルウォーター(仮想水)とよばれているそうです。ある試算では、これが年間1000億トン以上。国内の農業用水の2倍近い数字なのです。

特に多いのは、肉類に使われる水。牛肉1kgに対して10万リットルだと言われています。これだけの水を使うのですから、農産物や牛肉の輸出大国であるアメリカの地下水は枯渇が深刻化しているのです。

また日本の自然のダムであった水田は減政策で減り、広葉樹林が針葉樹林化でヘつたことも、水不足の原因になっていると言われています。

こう見ると、都会で生活している私たちにはどうしようもできない気がしますけれど、食べ物の選び方一つでも意志表示になると思います。輸入ものではなく国内産のものを選ぶのも一つではないかと思います。米の自由化はダメ!! それは日本の農家を応援することにもつながります。

また牛肉の問題は、水だけでなく穀類についても書きました。穀類だけ見れば、世界中の人が飢えないだけの量はあるのですが、牛肉を1kg作るために、その16倍もの穀類を飼料として与えています。そのお肉は先進国に回っています。

ましてや日本のファーストフードでは、食べ切れずに時間がたてば、衛生面の問題でたくさんの牛肉が捨てられます。食べてはいけないと言っているのではありません。作り過ぎが水や食糧不足を招き、食べ過ぎが生活習慣病等を招いているのです。

わざわざ輸入するのではなく、国内で旬のものを食べられる分だけを作って大切に食べる。そんなレベルで保てたらいいな思います。本当の豊かさは、数ではなく、質であったり、人の暮らしの営みや命、文化、環境すべてが健やかに成り立っていることかなーと、最近思います。